パリで産院選び(1/3) 〜まずは報告から

さてさて、11月17日に婦人科に行った後は友人達を家に呼んだり逆に呼ばれたり、IKEAにも行ってみたり色々と楽しんでいたけれど、23日にフランソワーズ・アルディのサインをもらいに行った日以来、私は婦人科の先生に
「総合病院で産みたいなら、今から急いで登録しないと」
と言われていたのを思い出し、ようやく実行にうつす事にしました。



とは言っても、パリのどこにどんな病院(またはクリニック)があるのか検討もつきません。

仕方がないのでパリで子供を産んだセリーヌとマルティーヌに電話で相談することに。

え?なんで「仕方なく」なのかって?

だってだって私は本当は、私達の人生においてものすごく重大でハッピーなニュースを、一人ひとりに会ってから直接伝えたかったのです。

特にディノの友達はもうみんなとっくに結婚していて子供も居て(この辺については、旧ブログのこの日記を参照してくださいねhttp://plaza.rakuten.co.jp/minicarparis/diary/200804020001/)、何歩も遅れた人生を歩んでいるディノと私にいつ子供が生まれてくるのか楽しみにしてくれていたのに・・・!!

彼女達にも会いたかったけど今は急いで病院探しをしなくてはいけなくて、もうそんな時間はありません。

なので本当に「仕方なく」電話で報告して、相談したのです。




ちなみにディノの希望は総合病院。

最初は私が快適に過ごせる様にとクリニック派だったのに、心配症の彼の頭の中では
「母体か子供にもしもの事があった場合、総合病院の方がいいかもしれない」
という考えがどんどん大きくなってきたからです。

(ちなみに私の母の考えは逆の方向へと変化していました。笑)

幸いセリーヌもマルティーヌも大きな病院で出産した経験がある上に幾つかの病院の評判も聞きかじっていたので、その話をメモしておきました。




さてそんなこんなした後は時間の融通のきくディノに、幾つかの病院に電話してもらいました。

というのも産科の電話受付は午前に限られている事が多い上なかなか繋がらないので、会社勤めの私にはできない作業だから。

そこで衝撃の事実、いえ、一応覚悟はしていたけれどショックな事実が判明。

かなり評判のいい「Saint Vincent de Paul(サン・ヴァンサン・ド・ポール)」という病院の産科では、2009年7月半ばの予約がすでに埋まっていたのです・・。

まだ2008年の11月末なのに!!

「急がないとダメ」という噂は本当だったのね・・。




そこで、私はまたひとつ決心をしました。

会社の上司に妊娠の報告をしようと。

働き出してからまだ4ヶ月経っていないし、フランスで買ったマタニティ本には「妊娠報告はいつでもいい」という事が繰り返し書かれていて、いかにも「早すぎる報告なんてしない方がいいのよ」といわんばかりの感じが読み取れた(気のせい?)ので実はもう少し待ちたかったのだけど、ほとんどの産院の受付が午前中に限られているこの現実を前にしては、勤務時間をずらしてもらうしかないからです。

もう、迷っている時間はありませんでした。

思い切って社内で唯一の日本人ボスに報告すると、いくら私が子供を欲しがっている事や私やディノの年齢をご存知だったとはいえ、かなり驚いている様子でした。
(そりゃそうだよね・・。私達自身も驚いたんだし・・。)

でも、すぐに聞こえてきた言葉が
「おめでとうございます」
で、申し訳ないという気持ちが大きかっただけに、すごく嬉しかったです・・。

ジェネラル・ディレクターにはその上司が、人事のクリスティーヌには私から、即刻報告するという事になりました。

(ちなみに後から思ったのだけど・・・もしかしたらフランスと日本では職場への妊娠報告のタイミングが違うのかもしれませんね。
色々な事を総合して、なんとなくそんな気がしました。)




その翌日クリスティーヌに報告した時も、第一声が「おめでとう」だったので、これまた嬉しかったです。

まだ新入社員の様なものなので、こちらとしては本当にすみませんっていう感じなのだけど・・しかも職務が全然違うとはいえ同じフロアに居る以上、産休中はクリスティーヌにもやっかいをかけてしまうのに・・うぅぅ・・私、この会社長く続けますからね・・。

私の働いている建物には子持ちの女性が多く、私も働きだしてからしばらくの間はたくさんの人にごく自然に
「あなたはもう子供いるの?」
と聞かれていたぐらいなので、女性が子供を産むのも自然なら、子供が居ても働くのも自然、というムードがあるのだなと感じてはいたけれど、ね。

この傾向はこの会社こそのものなのか、フランス全体に言えるものなのかは分かりません。

(日本とフランスを比べたなら、フランスの方が子供の居る女性が働くのに優しい環境なのは確実だけど。)




そんなこんなで、産院選びのために予想外の手段や時期に妊娠報告をする事になってしまったけど、この時は幸せムードに包まれた状態でした。

・・・私が苦しんだのは、このあと真剣に産院探しを始めてからです。


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