私の新しい上司

以前にもちらっと書いたけれど、去年秋に産休から復帰するのとほぼ同タイミングで、私は異動になりました。


このブログでどこまで話を広げたものか迷っていたのだけど、これから時々登場しそうなので、私の新しい上司について書いちゃおうかな・・。


私の異動先は営業部で、新しい上司は営業部長のO女史(仮名)。


ヨワイ、62・3.


だけど、見た目はものすごく若くて50未満。(実は今わたし、彼女の写真を載せたい誘惑と戦い中。)


若さの秘訣は、常に自分よりずーっと若い男性と恋をしているから、という噂もある。(これはどうも間違っているみたいだけど。)


フランス全土に散らばっている15人の営業マンや、本社に居るこれまた15人程度の社員をグイグイ引っ張る、しゃかしゃか動きペラペラ喋る、体は細いけどダイナミックな人。




















・・・というと聞こえはいいけれど、忙しすぎるのか困った面もたくさんある。


まず、色々な意味でものすごくせっかち。


以前のポストではほとんどO女史と関わる事はほとんど無かったけれど、たまに話をすると急ぎすぎているのかとんちんかんな事を言われたり(「私の名刺にはメールアドレスを入れないで」と言われた・・・)、強引だったり(2009年の初め、わざわざ私の部屋にまで新年の挨拶をしに来てくれたのはありがたかったけど、電話中なのに目の前でじーーっと待たれていたのでこちらはプレッシャーを感じ、仕事上の会話を中断する羽目に・・・)、日本には10回以上行った事があるのに日本人の解釈がこれまた強引だったり(日本人なら皆簡単に着物を着こなせると思い込んでるっぽい・・・)、まぁ書き出すとこれまた長くなってしまうけど、正直な話、私はいつも「一緒に仕事をしなくて済むポストで良かったぁ・・」と内心思っていたのだ。


だから、異動はものすごくイヤだった。


異動してからはアニエスからの役立つ助言をたくさんもらっているけれど、その中でも特に重点的に実行しているのは『O女史から頼まれた事は他の仕事を放り出してでも、最優先でする』という事。


そのおかげもあってかまぁ何とかなっているのだけど、それでもO女史には驚かされる事が多い。





















例えば雪が降っていて、メトロが軽くスト気味だったある朝のこと。


自宅に居るO女史から、電話がかかってきた。


いつも車で出勤しているのだけど、雪が降っているので運転を避けるためにタクシーを手配しようとしたところ、全然つかまらないらしい。


O女史が私とアニエスに応援を頼むので、私もタクシー会社に電話をかけてみた。


すると、全然繋がらない。


仕方ないのでオンフック状態にして、「待ち」の音楽を聞きながら他の仕事を進める。


それでもなかなか繋がらない。


O女史はこの日まず本社でジェネラルマネージャーと会い、それから2人でナンテールまで出かける事になっていたのだけど、結局は既に出勤していたジェネラルマネージャーが私の手配したタクシーに乗り、O女史の家を経由してからナンテールへ行く事となった。


雪の降る中マントみたいなコートと帽子を身につけ、タクシーに飛び乗ったジェネラルマネージャーはずんぐりむっくりだけど、なんだか格好いい(???)。


彼がこちらへ向かってってきたタクシーを無事見つけて乗り込んだのを見届け、私はようやく安堵できた。


・・・と、ここで1つ疑問が湧いてくる。


O女史の家、16区にあるって言ってたよね?


私も16区住民なんだけど・・・・。


そして今朝、ほとんど問題なくメトロで出勤してきたんだけど・・・・。


というか、そう会社から遠い訳でも無いのに、どうして今日車で来れないの?(アニエスをはじめ、他の人はみないつも通り車出勤してた様子なのに。)


それ以前に、これは個人的な考えだけど、16区から会社へ来るなら車よりメトロの方が今日に限らず便利な気がしないでもないんだけど??


そこで、こういった事なら何でも知っているアニエスに聞いてみる。


まさか、まさか・・・違うよね?私の想像、間違いだよね?




















私の予想は、正解だった。


なんとO女史、飛行機と地方行きの列車以外の公共機関には乗らないらしい!!


はぁ???


私の以前の上司は運転が好きでない事もあり、自宅は会社から結構遠いのにRERで出勤していた。


感覚が庶民的で気さくな方だったせいか、数年前に会社の成績が良くない時は、自分達こそが見本にならなくてはと、空港から市内までバスで戻ってきたと聞いた事もある。


それが頭に残っている私には、O女史が余計エキセントリックに見えるけど・・・まぁしょうがない。


私はC'est curieux mais ca ne me regarde pas.(変な話だけど私には関係ないわ)と言いつつも実は全然割り切れず、その一方でこの話がおかしくて、予想通りの驚きを披露している私を見てニヤニヤしちゃっているアニエスと、ついつい雑談に花を咲かせたのでした。


ま、鬼の居ぬ間に・・っていうものね。


追記:
でもま、O女史がものすごく忙しいのも事実です。
ジェネラルマネージャーも他の人も、この会社の重役ってすごくたくさん働いています。
たぶん私が日本で働いていた会社のおじさん達よりもよっぽどね・・・。


さ、書き終わったので今から急いでステーキの朝食をとって出勤!!
「O女史対策がんばって」の応援投票をいただけると嬉しいです。

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