嗚呼フランス社会  〜無駄 × 無駄 = ??(前編)


(写真は、この一連の出来事があった、昨年秋頃のポト。ワクチンを打ってもらう直前になって、心配症のパパは麻酔のパッチを固定させようと頑張っています。説明書通り律儀に真ん中には触れずに・・。ちなみに今回はポトではなく、私のワクチン接種のお話です。)


ディノは毎年冬が近づくとインフルエンザのワクチンを打ってもらいます。


でも、私自身は今まで1回も打たなかった。


効き目はそんなにないと(もうずいぶん前に日本で)聞いたことがあったし、面倒くさいし・・・なんていう理由で。


でも、昨年の秋思った。


今年は違う、って。


家に赤ちゃんが居る以上、(新型は怖いけど)せめて季節性インフルのワクチンだけでも、絶対に打たなくては!!















そう決心した去年秋、ディノにワクチン接種までの流れを教えてもらった。


彼によると・・・
1.まずはお医者さんのところに行って、診断書を書いてもらう
2.その診断書を持って薬局へ行き、ワクチンを買ってくる(その後、冷蔵庫に保管)
3.そのワクチンを持って、打ってくれる看護士さんの居るところへ赴く
と、いうものらしい。


う、めんどくさ。
:ここまで読んで「へぇ、知らなかった。タメになったなぁ」と思った方は、次回の日記まで読んでくださいね・・。)















フランスでは、薬局でワクチンを自分で購入するのは当たり前。


だけどまさかその前に、わざわざお医者さんのところに行かなくてはいけないなんて思いもしなかった。


ご近所のドクターGは名医だと思うけど、診察料が最低でも50ユーロかかるんだよね・・・。


そうだ!!


私はパソコンを開く。


セキュリテ・ソシアル(国民健康保険事務所みたいなもの??)のホームページにアクセスして、もっとお手頃価格で診てもらえるご近所のお医者さんを探してみるために。


数分後には徒歩圏内のクリニックに電話して、予約完了♪


事が要領よく進みそうなので上機嫌になった。


この時私は、まだ何も疑っていなかったのだ・・・。


(ちなみに、お医者さん検索のできるページはこちらです。
http://ameli-direct.ameli.fr/
検索結果にはconventionneであるかどうか、カルト・ヴィタルを使えるかどうかなども表示されるので便利。
また:ここまで読んで「このサイト今度使ってみよう」と思った方は、今日の日記を最後まで読んでくださいね。)















さて、ランデブーの日。


診察室に入ると、迎えてくれたのはまぁまぁかっこいいドクター。


話し方が朗らかで感じがいい。


診てもらうのが初めてなので、私のデータをパソコンに入力するところから始まった。


ところが、ドクターはなぜか途中から私の体重に関する話にしがみつく。


ドクター「体調はいかがですか」


私「調子はいいです。でもこの夏に出産したので子育てでちょっと疲れています」


ドクター「妊娠中、体重はどの位増えましたか?」


私「13キロです。でももうほとんど戻りました」


ドクター「そうですか・・・」


(ここで、じーっと見られました。)


ドクター「では、今は何キロですか?」


私「○○キロです」


ドクター「そうですか・・・。日本人といえば細い人が多いのですが・・・あなたは・・???」


(私の内心「えぇっ!!」)















正直、かなり驚いた。


私はどちらかと言えば丸い方だし、「もしも痩せられるものなら痩せたい」という現代人らしき気持ちは持っている。


だけどまさか・・・お医者さんにこんなにも長く(しつこく)体重の話を聞かれるなんて!!


健康を害するほどは太っていないはずなのに!!















内心ショックを受けそうになるけれど、ここは私も大人。


本題に入らなくては・・・。


体重の話が終わったところで、今日はインフルエンザワクチンの為に来たのだと話す。


するとドクターは困った顔をして、こう言った・・・。


「・・・私は、medecin generaliste(メドゥサン・ジェネラリスト)ではないのですが」


medecin generalisteとは、一般医のこと。


私はワクチンのために一般医に会いに来たつもりだったのに・・・・一体なんで??


そう驚いていると、目の前の人物は、自分は実はdieteticien(ディエテティシャン=栄養士)なのだ、と言い出した・・・。


そんな、そんなバカな〜!!















一瞬「ネットで検索した際に間違えたのかしら???」と思ったけれど、目の前の栄養士さんの話しぶりによるとこれはどうも(彼はなぜかはっきりとは言わなかった)、例のホームページの誤りらしい。


つまりあのシステムのせいで私は無駄足を運んだし、この先生も無駄な時間を過ごしたという事。


しかもこの先生のこの話しぶりからすると、無駄足を踏んだ患者は私だけじゃないのよね・・・先生かわいそう。















公共機関の作ったいかにも便利そうなページにこんなにも重大な欠陥があることに、私は心底驚いたのでした。


(でもこれで、この先生が体重の話をやたら長く続けていた理由に納得できたけど。)


今後例のページで見つけたお医者さんとランデブーを取る際には、その先生が自分の望むタイプの医師なのかどうかなど、改めて確認してみた方が良さそうね・・・。


(このあともう1つ「えっ」と思う出来事があったので、あと1回続きます。こちらです。)


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