ディノと赤ちゃん語
三ヶ月目あたりだったろうか、ポトがものすごくおしゃべりな時期があった。
おしゃべりといってももちろん定番の「areu(アル)」などを連発しているだけだったのだけど、それに応えるかの様にこちらが適当な音声を発してあげると、ポトはまた声を返してきてくれて、音声のキャッチボールができるのがとても面白かった。
「この子は両親に似ておしゃべりになるね。大変だぁ」
なんて、夫婦で言い合っていたものだ。
それなのに、最近のポトはあまりおしゃべりをしてくれない。
私よりも頻繁に長い会話をしていたディノにとっては特にそれが残念らしい。
今でもたまに、ポトを会話をしようと試みている。
そんな彼の姿勢は、逆にいうとまるでポトを研究材料にしながら、赤ちゃん語を解明しようとしているかの様でもある。
ディノはこの間、私に教えてくれた。
「『Agla(アグラ)』は、赤ちゃん語においては面白い言葉みたいだよ」
・・・・確かにそうなのか、ディノが「アグラ」という度にポトはニコっと笑っている。
いいねぇ!!この言葉は使える!!
私がそう思っていた矢先の2分後、ポトは急にグズグズ言い出して、今にも泣きそうな状態になってしまった。
ここですかさず「アグラ」と言ってみようとする私に、ディノは困った様子で言った。
「笑える言葉が『アグラ』なのは分かったけど、泣き止める言葉はまだ解明してないんだよね」
・・・「笑わせる言葉」と「泣き止ませる言葉」は別物なの?!知らなかったよ・・・その辺を区別するなんて、さすが(?)ディノ・・・。
ポトが以前ほどしゃべってくれないこの状況を諦めきれないディノは色々と試みて・・・また新しい発見をしてしまった!!
それは、ポトは母音を連続して聞くと喜ぶ、という法則。
ディノが「アー・ウー・イー・オー・ユー(a・e・i・o・u)」とフランス語式に母音を言うと、確かにポトは笑うのだ!!
そこで夫婦で盛り上がり、私も日本風に「アイウエオ」とか「アエイウエオアオ」と参加。
ポトはそんな私達に何度でも、ニコッと笑顔を返してくれる。
・・・と、そこまではいいのだけど、ディノが今度は
「子音も試してみようよ」
と言い出した。
じゃあ日本担当の私はカ行の「カキクケコ」から始めようかなと思っていたらなんとディノは・・
「カー・エフ・キュー・エス(k・f・q・s)」
とか言っている・・・。
あのぅ・・・たとえば「カ(ka)」とか「フォ(fo)」とかの、母音と組み合わされた子音じゃなくて、子音文字そのものをポトに聞かせたいワケェ?
ディノの発想って、ほんと変わってるね。
残念ながら、ポトは子音には反応しませんでしたとさ。(やっぱりね。)
この日記の写真は、年内限定(らしい)カラフルなライトアップをされたエッフェル塔です。
内容とは全然合っていませんが、気にしないでください・・・。
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