フランスで出産・後日談 〜友人来訪記


(写真は、フランス人達の習慣に疑問を抱き頭を抱える生後一週間のポト・・・ではありません。一時期、何故かよくこんなポーズをしていました。)


私は出産入院中、ディノとその弟のアランしかお見舞いに来ない様にと願い、友人達にもそう納得してもらっていました。


今回が3人目の出産という事で余裕のある同室の女性は結構な数のお友達にお見舞いに来てもらっていたけれど、私の場合はポトが泣いてばかりで自分の髪を梳かさないまま半日以上過ごしていたりもしたので、それで良かった気がします。


でも・・・・それでなのかどうなのか・・・退院してからすぐ、たくさんの人が我が家に足を運んでくれました(泣)。










まず1番最初に来たのは、ディノの遠縁のいとこのリアナ。(やっぱりね・・!)


金曜の訪問でした。


私は金曜に出産してその次の水曜に退院したのだから、まだ出産の一週間後・退院の二日後です。


「今、あなた達の家から2駅隣の所に居るんだけど、寄ってもいい?」
という電話がかかって来た時はつい断ってしまったのだけど・・・我がことの様にずっと楽しみにしてくれていたのを思い出し、こちらから電話をかけ直してやっぱり来てもらう事にしました。


家がいつにも増してしっちゃかめっちゃかなんだけど気にしないでね・・・と念を押して。










翌土曜の午後、ふと携帯を見ると留守電が入っていました。


メッセージの主は会社の同僚(?)で、もう1人の同僚と一緒に遊びに来たいとの事。


電話をかけたら、翌月曜なら4歳の息子さんもご主人も田舎に行っているので彼女にとって都合がいいらしく、その日に来てもらう事に。


あのぉ・・・それってまだ退院してから5日後なんだけどぉ・・・。


日本じゃ有り得ないよねぇ。


これってフランスでは普通の事なのかしらん??










そんな事を考えていた翌日(日曜=退院4日後)。


今度はシルヴァンから電話が。


「今から2時間ぐらい後に遊びに行ってもいい?」
とのこと・・・。


「またか・・。嬉しいけど大変・・。」と思ったけれど、銀行勤め&3人の子供のお世話でふだんとても忙しい彼がせっかくそう言ってくれているのだから来てもらう事にして、ディノと2人でぜいぜい言いながら家を片付けました。


我が家に着いたシルヴァンに家族の事を聞くと
「うちの家族はみんな、働いている僕を置いて一足先にバカンスに行ってるんだよ」
ですと。


あなたも、私の会社の同僚と同じ状況で、今が1番自由な訳なのね・・・。










7月は、どうやらみんな中途半端にバカンスシーズン。


それが幸い(?)してなのか、この後もこんな感じの気楽な訪問が続きました。


もちろん、そのほとんどがフランス人。


だって日本人の友人達は(こちらから自主的に「来てね」と声をかけた人は別として)みんな出産の一ヵ月後ぐらいを目安に会いに来てくれたんだもの。


退院2日後から早速足を運んでくれる(?)のなんて、フランス人だけよ!!










こんなのうちだけかなとも思っていたけれど、同じくフランスで出産したK子さんにこの話をしたら
「そうなんだよね。私も、退院の翌日に友達が来た時は辛かったよ」
と、言っていました・・・。


セリーヌに聞いた話だとフランスでは出産の為に里帰りをする人はほとんど居ないし、そう親の助けを借りる訳でもなく、夫婦だけで頑張る人が多いとか。


入院時は、出産後12時間経たないうちから沐浴の見学などをさせられてとても驚いたけど、「出産後だから」と過保護にしないのがフランス流なのかもしれません。










あとこれは偶然なのかも知れないけれど、フランス人の友人のほとんどがお祝いに洋服をくれました。


もちろん洋服以外のものをくれたフランス人も居たのだけど、日本人の友人達に比べるとぐっと「洋服率」が高いのでびっくり。


実は、付き合いが浅いので結婚式に招待しなかった方(つまりお祝いもいただいていないのだけどそれが自然で当然な感じの方)達からも今回はプレゼントを受け取る事になり、びっくりしたけれど嬉しかったです。


この間思いついて、私達夫婦は(バザーを除く普通の)お店で一体何着ポトの服を買ったのかを思い出してみたら・・・セール品やずいぶん先までの服も入れて、たったの9着でした。
(あ、よだれかけと靴下はカウントしてませんけど。)


後はプレゼントでいただいたり、お古を譲ってもらったり、連れて行ってもらったバザーで買ったり、他のバザーで買ってきてもらったりした洋服ばかり・・・。










私の親戚や古くからの友人はみんな日本に居るし、ディノの弟達は結婚しそうにないし、彼の友人の子供達の半分ぐらいはすでに成人しているので「核家族の都会での子育て」と覚悟していたけれど、そんな必要なかった・・のかも。


退院直後でやる事いっぱいの忙しい時期に沢山の人がやってくるのは大変に思えたけれど、あの頃はポトも泣き放題だったから来客が無くても何も進まなかっただろうし、遊びに来てもらって却って気が紛れて良かったのかもしれません。


日本で出産した事のない私の頭の中にも無意識のうちに「出産直後=安静にしているべき」という日本流の考え方があったので、入院中も退院後も驚くことだらけ。


どの事象も後になれば納得できたけれど、出産後しばらくはいつになく「異文化」を感じてしまった私なのでした。
(日本の人の多くはフランスに来てまずメトロの汚さや店員さんなどのいい加減さに驚くと思うのだけど、私は幼い頃こちらに住んでいたせいもあってか留学前から何故かその辺の覚悟はある程度出来ていたので、正直な話、フランスに住んでいてこんなに強烈なズレを感じた事は無かった気がします・・。)


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