フランスの公立病院で産むということ
出産予定日が近づいてきました。
(フランス式に言えば7月15日、日本式に計算すればもっと早いみたいなので。)
なので、ここまでの病院の感想を・・。
私が産むのは公立の巨大病院で、1番の難点といえば事務関連がいまひとつ分かりにくいところだった。
この日記に初診後の手続きの煩雑さを書いたけど、それは一連の手続きをまとめて説明してくれる用紙もなければ、人も居ないから。
大学やお役所と同じで、
「私に聞いてくれれば万事OK」
という、全てを把握しているエキスパートが存在しないんだものね。
たとえば・・・今月に入ってから助産婦さんに
「入院時に必要なものを教えてくれる様なリストをいただきたいのですが」
とたずねると、
「そういったものは無いんですよ」
と言われ・・・内心
「産院によって必要なものが違ってくるというのに困ったなぁ」
と思いつつも市販のマタニティ本やインターネットの情報を元に荷物をそろえ出した。
・・・なのに、ある日私の隣に立っていた妊婦さんは、病院によって作成されたリストを手に持っているじゃないの!!
「どこで入手したんですか?」
と聞くと
「外来時にお医者さんがくれたんです」
という事なので、慌てて外来窓口に行ってもらってきました。
ふぅ・・・セーフ!!!
大切な情報が、窓口や担当者からでなくて廊下ですれ違った人から偶然入ってくるあたりフランスの大学そっくり・・。
あぁ、あぶなかった。
でも総合的に見て、この病院で産むことにして良かったなと思っています。
外来時に毎回診てもらったドクターは私より若い女性で初めて会った時は「熟練の先生の方が良かったかも・・」なんて申し訳ない事を考えてしまったけど、実際にはしっかりした頼もしい先生だったし。
(「入院時に必要なものリスト」だけはくれなかったけど・・ま、気にしない気にしない。)
外来受付の女性達はいつも機嫌がいい訳ではなかったけどもうそんなに関わる事もないだろうし、助産婦さん達は今まで会った人全て、感じがよかったし。
「病院見学」をした時に訪れた病棟(って呼んでいいのかな?)のスタッフも優しかったし、出産に対する不安はたくさんあるけれど、スタッフ面ではそう心配しなくてよさそうです。
そういえば母親学級でしゃべった妊婦さん達の中にも、病院の悪口を言っている人は居なかったしね。
ま、今は退院後にこの感想が変わっていない事を願うばかり。
書いていて思ったんだけど、病院で遭遇した幾つかの不便さを流せる様になったあたり、私もようやく(本当に遅ればせながら)フランスに慣れてきたのかもしれないなぁ。
産院選びを考え始めた時は快適さを求めてクリニックも候補にあがっていたのだけど、病院の方が帝王切開の率が低いという噂も最近聞いたし、やっぱり全てが無料なのも有り難いし(クリニックによっては相当保険が利くみたいだったけど)、今は自分の選択に満足しています♪
追記:
病院だと外来時の待ち時間の長さもネックになるみたいだけど、私は仕事を早退させてもらう事にして、いつも午後の1番初めか2番目の診察で予約を入れていたので、無問題でした。
こうして考えると、仕事が忙しくて時間があまり取れない人やフランス社会に揉まれ慣れていない人にはやっぱりクリニックの方が便利なのでしょうね。
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