ケ・ブランリー美術館内の映画館と、セーヌ沿い早足散歩
ブログの引越しをして以来初めての、映画館紹介です。
今回は、ケ・ブランリー美術館(Musee du quai Branly)内の映画館。
このケ・ブランリー美術館は、2006年に開館した原始文明の博物館(らしい)。
オープン当時とても話題になっていたけれど、私にとってそう興味がある訳でもないカテゴリーなので、今まで一度も足を運ばないままになっていた。
そんな私が今回訪れたのは、『セリ・ノワール』が上映されると知った主人に誘われたから。
買い物帰り、メトロを乗り換えるのが面倒でついついBir Hakeim駅から美術館まで徒歩で移動する事にしてしまった私たち。
分かってはいたけれど、遠い遠い・・・。
20分ほど(いや、それ以上?)セーヌ沿いを歩いて、エッフェル塔の前も通り過ぎ、それでも歩いて・・・ようやく上の写真の建物が見えてきました。
「あぁ、着いた・・」
と思ったものの入り口は更に遠く・・大きなお腹に適度に気を遣って歩きながら、やっとガラス張りの入り口部分まで着きました。
敷地内に入ると、すぐ目に飛び込んでくるのは鮮やかなカラーの建物。
植物もたくさんあって気持ちいい♪
でも映画に遅れている(またか!)私たちには、このお天気も緑も、堪能しているヒマはありません。
右手に曲がり、映画館へと急ぎます。
混乱の中適当に撮った写真なので自信ないけど、確かこの辺がチケットなど取り扱っているみたい。
(『セリ・ノワール』は無料上映だったので、何も払わず、何ももらわずに映画館へ向かったけれど。)
この後はあまりに焦っていたので写真は一切ありません・・。
映画館が建物の地下に、しかもかなり奥の方の部分にあるので、ここからも相当歩きました。
美術館に着いた時点でほっとしてちゃ、いけなかったのね・・。
私たちの様なギリギリ人間は今後のために留意しておかないと!
さてさて、ようやく上映室近くのカウンターみたいなところに着くと
「映画は始まっていますよ」
と、言われました。
・・・が、その「始まっている映画」って実は、私たちが観たい『セリ・ノワール』(2時間ぐらいの、普通に長編な映画)の前に放映される、10分程度のドキュメンタリー映画の事だったのです。
ラッキー!!
という訳で、私たちはお目当ての作品を初めから観る事ができました。
ちなみに上映室はというと、客席の列と列の間に結構な段差があって、混雑時でも比較的観やすいのではないかという気がしました。
座席はゆったりしていて、席と席の間の手すりは上げ下げ自由♪
新しく出来た映画館ならではの居心地良さがありました。
(フィルムが古かったらしく最初の2・3分は映像がガタガタで、しかも冒頭部分で一度映像が途切れてしまったけど、その後は全くもって問題なしだったしね。)
それにしても・・この博物館で、原始文明に関係のない映画を(しかもタダで)観られるなんて意外。
ケ・ブランリー美術館のサイトをチェックするとやっぱり20世紀を舞台にした映画の上映は限られているみたい。
でもたまに、今回(といっても5月・・)70年代を舞台とする『セリ・ノワール』を上映した『Le siecle du jazz(ジャズの世紀)』というフェスエィバルの様に、比較的近年を舞台にした作品を紹介する事もあるんですね。
(もう終わってしまったけど、参考程度に『Le siecle du jazz(ジャズの世紀)』のページを貼っておきます。http://www.quaibranly.fr/fr/programmation/cinema/seances-passees/le-siecle-du-jazz/index.html)
この美術館のサイトは私にとって見づらいけれど、機会があればまたぜひ来たい映画館です。
さて、ここからは全くもってのおまけ。
行きがけにBir Hakeim駅から美術館まで急ぎ足で向かいながら、撮った写真です。
(注:
Bir Hakeimはこの美術館への最寄り駅ではありません。
よ〜っぽど時間のある人以外には、おススメできません・・。)
駅を降りて・・・エッフェル塔が遠くに見える地点からスタート!!
見えないけれど、左手がセーヌ。
とにかく川沿いに、道を歩いていきます。
右手には、エッフェル塔のふもとのシャン・ド・マルス公園(Parc du Champ de Mars)が。
ずんずん歩いて・・・ようやくエッフェル塔が近づいてきました。
ふぅ、ようやく足元か・・。
エッフェル塔の足元にはいつもすごい数の人がいます・・。
このヴィジョンに怖気づいて、『今日こそエッフェル塔に登ろうかな」というプランが、今まで一体何度流れた事か!!
でも更に歩くとまた公園の続きで、芝生の上の人々は気持ちよさそう。
とても穏やかな時間が流れているのです。
「遅れるぅ〜。映画が始まっちゃう〜!!」
と急いでいる自分達がなんだかばかみたいな気分になります。
もう映画なんて諦めて、ここに座っちゃいたいとも思ったり。
それでも、あの映画が観たいから私たちは急ぐ!!
悲しいかな、周りのゆったりしたペースとは別の速度でね・・。
こんな素敵な光景を横目でちらちら見ながらなのが、ちょっとつらかったです・・。
しかも(上の方にも書いた通り)美術館が見えてきてからも、入り口までは結構歩かなくてはなりませんでした。
そんな時に左(セーヌがある方)を眺めると、こんな景色が広がっていました。
早足で歩きながら適当にシャッターを押した割に、素敵な写真でしょ?
・・・もちろん実際にはこの何倍も何倍も美しい光景だったので、ここで最後の「映画に遅れて到着するよりは、このままお散歩を続けた方がいいかも」という誘惑と戦う事になったのでした・・・。
結果的には映画にも間に合ったし、見ごたえのある作品だったので、ここで意思を曲げなくて良かったと思いますが。
という訳で映画館紹介と、私にしては珍しいぐらいたくさん歩いた日の写真日記でした。
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