思い込みってこわい・・ 〜家具大量買い作戦その1
旧ブログでも紹介していたこの家具(IKEAのLiatorp)、左右の棚とも2メートル以上あるのだけど、実はディノではなく、私が組み立てました。
えっへん!!(実は、これ自慢。)
私は中学技術と美術で2を取った事があったと思うのだけど、私よりも更に(つまり天然記念物なみに)不器用で、しかも組み立て図を見ただけで「こりゃだめだ!」と思い込んでしまう我が主人はアテにならないからです。
(一般的に、フランス人はブリコラージュに慣れているはずなのに!!)
もちろん大きな板を持ち上げたり巨大なネジを回したりの力の要る作業はディノにお願いしたけれど、それ以外は全て私♪
トンカチを持つのも15年以上ぶりでネジをまっすぐ打てるのかすら不安だったのに、なんとかなるもんなんだなーと自信がつきました。
さて、妊娠が分かってから私達がごく自然に思ったのは、「ベビーグッズや家具を買わなきゃ!」ということ。
でも実はその前に自分達の荷物をどうにかしないと・・・というのも、今の家はもともとディノが1人で暮らしていたところに私も加わった形なので、圧倒的に収納が足りないのです。
それを解消すべく上の写真の家具や同じシリーズの大きなテレビ台も買ったんだけど、まだまだ不足しているのだから、居間にも寝室にも家具を増やそうという事になりました。
幾つかお店を回った結果まずは、クリスチーヌから教えてもらったばかりのアリネア(ALINEA)というお店からシンプルな幅60センチの本棚を2つ配達してもらう事に。
お店の人から
「ここ(店舗)で買うとお宅までの配送量が70ユーロぐらいですが、私達のサイトでオーダーしたらぐっと安くなりますよ」
と言われたので実践したら、確かに配達料はたった15ユーロになりました!!
ラッキー♪
(注:あとで、とんでもない落とし穴にかかってしまうのだけど。それはまた後日・・。)
居間にすでにある家具に合わせたいから、色はもちろん白です!
アリネアのサイトが分かりづらくて配達がどういう形態で行われるのか知らないままオーダーしたのだけど、それから3日後には無事部材を受け取れ、一安心。
(エレベーターに入らないので、配達員さんとディノが階段からえっちらおっちら運んでくれました。)
そして日曜の夜・・・ついに、56の男が、生まれて初めて家具の組み立てにチャレンジする日が来ました。
えっ?私???
私は今回は、組み立てません。
だって妊娠中なんだもの。
でももちろん、ディノのアシストはします。
ディノってば、自分1人じゃ組み立て説明書をうまく解読できるか不安みたいだから。
扉も何もない、ものすごくシンプルな本棚なのにね(^^;
でもディノは(勝手に)プレッシャーを感じてどきどきしつつも、新しい本棚ができあがって、自分の愛しい本棚たちが綺麗に整理されるのがすごく楽しみでもあるのです。
「ダンボールを開くよ、開いてもいいよね??」
なんて、答えの分かりきった質問を興奮気味にしてきます。
そして、おもむろにダンボールを居間の床に倒すと、バリバリバリ!!
ダンボールを引き裂いて中から板やネジを取り出しました。
それから私に言われるまま、板にもともと空いている穴に、太いネジをねじ込んでいきます。
穴がそれなりに多いのでどれに入れたらいいのか最初は混乱していたけれど、だんだん分かってきたみたい。
さて、私は寝室に移動してブログでも書きますかね・・・。
この作業が終わったら、また呼んでね。
ディノ、張り切ってくれて良かった。
これが無事完成したら、きっと自分にもっと自信を持ってくれるよね。
・・・な〜んて母親の様な気持ちになりながらパソコンに向かっていると・・・急に大声で呼ばれました。
「○○子〜!!問題が!!」
私は
「どんな問題??」
と叫び返しながら、家の総面積の割に意味もなく長い廊下を走ったのだけど・・・居間にたどり着く前にその「問題」がなにであるかに気づき、
「色!!」
と、叫んでしまいました。
そう・・・。
よくよく考えると・・実はたったさっき2人で見た部材、白くなかったよね・・・。
この日は居間の照明が異様に暗かったのと、まさか希望とは違う色のものが届くなんて予想もしていなかったので、全然気にしていなかったけど・・・よくよく見るとこの本棚、木目調のベージュじゃないのぉ〜〜!!!!
なんで2人して、気づかなかったんだろう・・・ばかだ・・・ばかすぎる・・・。
私は慌ててパソコンの前に戻り、オーダー履歴を確認します。
すると・・・大変な事が分かりました。
私がオーダーした家具ってば、写真で見る限りは白いのです。
(これ見たら、誰だって瞬時に「あ、白だ!」って思うよねぇ・・・。)
ただ確かに下記の通り、説明文には「カエデ」を意味する「erable」という言葉が2度出てきます。
Description du produit
Structure en panneaux de particules revetement décor erable.
Erable
Dans la meme gamme la bibliotheque range CD.
これをきちんと読まなかった私達・・・または、もしかしたらちらっと単語ぐらい拾ったのかもしれないけど、「素材が『カエデ』って事でしょ。色は白だよね♪」なんて、都合のいい解釈をしていたに違いない私達・・・。
(オーダーしたのは私だけど、ディノも私がプリントアウトしたページを見て納得していたので、連帯責任なのです。)
2人とも普段は用心深い方なのに(私なんて、自分でも鬱陶しいぐらい)、とんでもなくおばかな間違いを起こしてしまいました・・・。
(ちなみに、この家具にはもちろん「白バージョン」も存在します。
これがその写真です。
これまた、えらく真っっっっ白だね・・。
確かにこれに比べれば、上の本棚は白くないのかも・・。)
あーあ・・・私達の家は壁も白っぽいし、居間に置いてある家具も大半は白色だから、本棚も同じ色で揃えたかったのにな・・。
2つのうち1つは未開封なので、絶対に返品できるはず。
でも、もう1つは開封したのみでなくネジも数本差し込んじゃったから、ダメだろうなぁ。
2人ともひどくがっかりして、ディノはその晩は作業を中断しました。
(この写真は、それから一週間以上壁に立てかけられっぱなしだった、問題の「ネジを差し込まれた」板。
《この写真には写っていないけど》木目調が憎い!!)
せめて開封した時点でどちらかが「色が違う!」と気づいていればネジを差し込む事は無かった訳で、そうしたら2つとも返品できたかもしれないのに、と、その時は自分達のうかつさをとても悔しく思いました。
(注:後になって、開封した時点でNGだと分かりましたが・・。)
でも照明が暗すぎたのに加え、「白に違いない」という思い込みが、私達を盲目にしていたのです。
・・・ううん、ディノが後になってから振り返って言った通り、2人ともダンボールから出した部材を見た時、実は内心かすかな違和感を感じてはいたのです。
でも疑う気持ちが無さすぎたから、「どうして」なのかなんて、突き止めようとはしなかった・・・。
有名人の子供が大麻などで捕まると、親は涙ながらに会見を開きます。
そしてたぶん(最近話題の人の会見の様子は知らないのだけど)、「知らなかった」というのではないでしょうか。
そしてそして・・・ごくたまに発生する「監禁事件」。
その場合にも同居している親が「気づかなかった」という事があります。
(「大麻事件」と「監禁事件」では次元や迷惑度が違うのだけど・・・並べちゃってごめんなさい!!)
今まで私はそういったニュースを聞く度に
「『気づかなかった』なんて本当かなぁ?」
なんて、思ってきました。
だけど今回の自分達の思い込みによる盲目ぶりを振り返ると、意外にそんな事もあるのかも・・なんて、感じてしまったり。
生まれてくる子供の事はすごく愛すると思うけど、その子がもしもある日何かしらの問題を抱えていたら気づけるだけの冷静さはキープしないとなぁ・・・なんて、家具問題からえらく飛躍した事を考えてしまった私でした。
最近気づいたけど、私って考えすぎな人間????
・・・まぁいいの、これもう治らないから。
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