ノエミのこと

会社の人たちから毎日もらう挨拶「サヴァ？」の中に、赤ちゃんの様子や妊娠の経過が含まれているのが感じられる様になってきた（笑）、そんな２月半ばのあるお昼休み。

私はお客様サービス課の女性達と、レストランに向かっていました。

と、この日は偶然、ノエミと肩を並べて歩く事に。

アフリカ系だけどフランス人（だと思う）の彼女、20代半ばかな。

写真にとって紹介したいほどスタイルが抜群に良くて、今ドキの服や大ぶりのアクセサリーが似合う女の子です。

このメンバーでのお昼ごはんにあまり参加しない彼女には、まだ妊娠の事を言ってなかったなぁ。

今がチャンスだ！！

・・・という訳で、早速報告。

全然聞いていなかったみたいで、驚きつつも祝福してくれました。

ノエミに興奮気味に
「で、分かってるの？性別は？」
と聞かれたので、まだだと告げると
「お腹の形が出っ張っていたら女の子、お腹の下の方が丸くなっていたら男の子だって言うよねぇ」
と言ってきます。

あれれ？？

私は逆だと思っていたんだけど、フランスと日本では認識が異なるのかしら。

ま、これって迷信なんだろうから、国によって解釈が違っていてもおかしくないよね。

私はそう納得したのだけど、お店に着いて着席してからまたその話題になると、みんなは
「え？ノエミ、それって逆じゃない？」
と言っています。

やっぱりそうなんだ。

ノエミってば、間違えちゃったのね。

・・・と、ここまではごくありがちな勘違いだったのだけど・・・。

レストランを出てまた会社に向かう時、私は今度はノエミと、眠りについての話をしていました。

私の歯軋りが激しいらしい話、ディノがよく左向きに寝ているけれど心臓の上に寝るのは良くない気がするので、発見次第体勢を変えさせている事など。

（この話は旧ブログのこの日記でどうぞ。）

するとなんとノエミ、こう言ったのです。

「え？心臓は右にあるじゃないの」

えええええ？？？

心臓の位置は全人類共通だよね？？？

私とは人種の違うディノの心臓も左だしさ・・。

でも彼女はどうも「右」と思っているみたいなので、近くを歩いていたフロランス達に、一応確認。

するとやっぱり
「心臓は左よ」
だって。（そうだよね、ほっ。）

数人の証言を聞いても納得しきれない様子のノエミはついには
「自分の胸に手をあててみたら？」
と言われてしまい、不可解な顔をしたまま、素直にコートの上から手をあてていました。

ノエミって今まではオシャレでかっこいい、だけど話し方は割とぶっきらぼうな子という印象があったのだけど（私はもう中年になりかかっているので、若者には警戒してしまう事だってあるのよ・・）、実はディノに負けないぐらい、いや、ディノよりも更にお茶目な子だったんだね。

その夜ディノにこの話をしたらさすがの彼も驚いていました（笑）。

そして、マジメな顔に戻ったかと思うと、
「でも、世の中には右側に心臓がある人もいるらしいからね。
もしかしたらその子もそうなのかも・・」
と言うのです。

（そして今、ネットで調べてみたらこの話って本当なんですね！！）

もしやノエミもそうなのかなと思ったけど、さすがにそれは聞けずにいる私です・・。

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