夜の不法侵入者対策(後編) 〜警察署へ!

さて、その翌日。

マンション公共部分全面改築の弊害でエレベーターが止まっているので階段を昇っていると、4階のブロンド女子2人組に遭遇!!

昨日のやかましかったフェットの残骸と思われる、たくさんの空のボトルを両手に抱えています。

もちろんすかさず挨拶をして、
「やっぱり引越しされてなかったんですね!」
と言うと、2人は
「??」
な顔。

でも昨夜の出来事を説明するとかなり驚いて、
「うちにもその人、来ましたよ」
と言いました!!






あの女性、4階のチャイムも鳴らしたものの、たくさんの人が居るのを見て作戦変更したのでしょう。

私にした様に
「中に入れてください」
とは言わず、
「このマンションに住んでいる老婦人を訪ねてきました。
何階に住んでいるのか教えてもらえませんか?」
と尋ねたそう。

4階の女の子の1人が
「『老婦人』と言えば・・・2階のマダムAの事ですか?」
と言うと
「違います」
と応え、どの階にどんな人が居るのかを聞き出そうとしてきたそう。

怖っ!!

・・・それって、今度どの家を狙おうか考えているっていう事だよね・・。

このままだと、まずい。






このマンションの安全を守るためには、半年以上壊れたままの建物入り口を再度ロックできる様にするしかあしません。

ちなみになぜ我がマンションが去年6月末からこの1月までこんな状態でいるのかというと・・・ディジコードが壊れた時、「秋から始まる大改装の予定の中に『ディジコードからインターフォンへの変更』が含まれているのだから、たった2・3ヶ月のために高い修理費を払うのはやめよう」という事になったからです。

そして、まずは秋を待ちました。

ところが・・・ここはフランス。

いざ秋になっても、工事の開始も進行も遅れまくり。

しかも私としてはまずインターフォンの設置から始めてほしいのに、廊下のペンキ塗りなどが優先的に進められ、入り口ドアのロック機能は壊れた状態のまま。

この1月になってようやくインターフォンの設置が終わったと思ったのに・・・今度は
「入館に必要なチップをまだ受け取りに来ていない世帯があるから(by 全てが他人事の管理会社)」
という理由のもと、インターフォンはいつまでも機能しないまま。

先月(違う地区とはいえ)知人が空き巣にやられたばかりだし、私はこの事態にいつもヒヤヒヤドキドキしていたのだけど・・・今回の件の後もこのままじゃ、もういい加減神経衰弱になってしまう!!






・・・という訳でとりあえず、翌月曜に警察署の様なところへ行ってみました。

建物内には被害届け専用(?)と思われる部屋があり、そこで一連の出来事を話します。

私の場合はまだ被害に遭っていない訳だし、この届け出をしたからと言って警察が我がマンションに頻繁にパトロールに来てくれる訳でもないだろうし、この訪問に意味があるのかどうか全く分からなかったのだけど・・・とりあえず。






愛想よく話を聞いてくれた若い女の子は、
「それは心配ですね」
と言ったあと、私の話をまとめた「Declaration de main courante」という証明書を作ってくれました。



この証明書の作成こそが、警察署に唯一できる事なんだそうで・・・あーあ。

この紙1枚が私の手元にあっても、実際には何も変わらないよね。

どうしたものなんだか。

・・・。

よし!!






何をするにもいつも腰の重い私なのに、この日は帰宅してからすぐにパソコンに向かい、マンションの全住人達と管理会社宛てに警告の手紙を打ちました。

そしてそれに説得力が増す様、警察署(?)が作ってくれた書類のコピーも添付。

これでみんな慌てて入館のためのチップが行き渡る様、奔走するに違いないと思ったのに・・・。






この続きを細かく書くと当時のイライラがまた復活してきそうなのでやめておくけれど・・・この建物に住んでいるイマドキの若人たちはこういう事、ほとんど気にしないらしい・・・。

この手紙をきっかけに
「チップを取りにいかなきゃ!!」
と思ってくれた人はゼロだった事が、いざインターフォンが機能しだしてから判明しました。

・・・頑張って動いたのにと、空しいやら腹が立つやら。






結局、私が今回「くたびれ」の他に儲けたものといえば、
・知らない人には決してドアを開けてはいけない、という教訓を得た
・近所の警察署の場所を知る事ができた
・一階に住んでいるお兄さんが「いい手紙ですね」と褒めてくれた(ただし彼は元々チップを入手していたみたいなので、彼に褒めてもらってもあまり意味はない・・)
・・・ぐらいかな?

このマンションの各階のアパルトマンの大家さんはパリに住まずに持ち物件を賃貸に出しているためこういった事態に疎く、それをしきってくれる管理人さんも居なければ住人達の大半はいい加減だし、管理会社は全くもって使えないうえ管理組合はあって無いも同然のため、工事中はこの件以外でもまるで管理人の様にあれこれ働かざるを得ず、ストレスフルな毎日を過ごしていた私たち夫婦だったのでした・・。


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話が寒々しいので、1番上にはこの週末に撮ってきた写真をアップしました。
「モンマルトルの壁抜け男」と小さな女の子。


1人ではなかなか壁抜け男に近づけなかったけど(怖がっているというよりも、はにかんでいる?)、


ママにだっこしてもらって、ようやく触れることができました。