パリで産院選び(3/3) 〜病院訪問、そしてようやく決定
自分でも信じられないぐらいネット調査に苦戦したものの何とか候補を2つに絞り、会社の出勤時間も午後にずらしてもらい、2日に分けて病院を訪問する事にしました。
(これは12月の頭ぐらいだったかな・・。)
もちろん、ディノも一緒にです。
まずは車でパリの近くの街、セーブルにある病院へ。
「見学したい」と言っても門前払いされそうだったので、見舞い客かなにかのフリをして産科の患者室(やっぱり「病棟」って言うのでしょうか?)あたりをさまよってみました。
(ごめんなさい・・。
それにしても、訪問時間でもないのにこんなに簡単に忍び込めるなんてセキュリティーは大丈夫なんだろうかと、自分達の事は棚にあげて思ってしまいました。
ちなみにこれは他の病院も同じでした。)
ここは清潔なだけでなく建物が新しくて近代的で、気持ちがいい。
途中で赤ちゃんの泣き声が聞こえてきて
「もうじき私達のところにも・・」
と、ドキッ。
それはディノも同じだったみたい。
その後ついでに、全くの思いつきでPasteur(パルトゥール)駅のそばのNecker(ネッケル)という病院にも寄る事に。
ここは有名な、小児病院です。
入院病棟にまたもや忍び込んでみたらなかなかいい感じがしたけれど受付で、この病院も来年の7月はもう予約でいっぱいと教わりました。
(無駄足を踏んでしまいました。
こういう情報は来る前に知っておきたかったけど、何度かけても電話が通じないから来てみるより仕方がなかったのです。)
この病院は子供の病気に強くて救急時の応対も3つあるレベルのうちのトップクラスなので、もしも私が「要観察」の状態にあるのなら何とか予約をねじ込んでもらえそうな雰囲気はありました。
でも(ありがたい事に)私の容態は思いっきりフツーなので、この病院に登録するのはムリでした。
(ちなみにこれは裏技なのかもしれないけれど、この病院に籍を置いているドクターのクリニックに行きつけていれば、普通の妊婦さんでも入院予約できそうな気配も何となく感じました。)
この病院の産科のホームページです。
http://www.hopital-necker.aphp.fr/-Femme-enceinte,114-.html
後日、また出勤時間をずらしてもらって今度はパリ市内のある病院へ。
ここはマルティーヌが1番最初の子供を産んだおススメのところでネット上の評判もすごくいいのです。
タイルだか煉瓦だか(どっちかは忘れました)に飾られた古風な外観の病棟は、もうとにかく古い古い!!
でもそのヨーロッパらしい雰囲気は好きだし、中に入ると掃除が行き届いているのが分かりました。
受付の人も親切でやっぱりいい感じ。
ここでは生まれて間もないと思われるちっちゃな赤ちゃんとその両親をぐうぜん目撃し、(遠くから勝手に)感激してしまいました。
セーブルの病院は、我が家から車で30分。
でもルートを研究すればもっと短縮できそう。
それに対してもう1つの病院へは、30分以上かかります。
甲乙つけがたいこの2つの病院のうち、近さで選ぶならセーブルなのだけど・・・結局私はもうひとつの病院にしました。
どうしても、惹かれるものがあったから。
まず、ディノがあちこちの病院に電話をかけまくった日、応えてくれない産科も多い中で1番最初に繋がったのが、ここでした。
そしてその時の応対も、その後に何度か電話をした時の反応も、病院訪問時の受付の人も、みんな親切でした。
(それに反して、他の病院では応対はまちまちだったのです。
偶然かもしれないけど、縁を感じます。)
ネット上での感想の投稿も巨大病院のせいかこちらの方がセーブルの病院よりも圧倒的に数が多いのだけど、批判的な意見はほとんど見なかったし。
ちなみに「距離」に対する不安は、会社の同じフロアで働いているクリスティーヌのアドバイスでかなり払拭されました。
クリスティーヌは、陣痛が始まったら救急車を呼べばいいと言うのです。
彼女自身も予定日前にあちこちの救急車の事務所(?)に電話をして、陣痛が始まったら迎えに来てもらえるのかどうか、費用は大体幾らぐらいになるのかを調べておいたそう。
なるほど・・その手があったのか!!
私が会社で加入しているミュチュエル(健康保険のようなもの)に電話して聞いてみたらこの場合の救急車費用は負担してもらえないとの事だったけど、産後に結構な額の出産助成金が出るらしいので、救急車代はそれで賄う心づもりに。
出勤時間をまたもやズラしてもらい、ようやく12月12日、市内のお気に入り病院に登録に行きました!!
登録はもちろん無事に行われ、2月初めからはこの病院で毎月の検診をしてもらう事となりました。
・・・あぁ、ここまでのなんと長かったこと・・。
ここまでで相当疲れてしまったのでこれからはしばらくのんびりするつもりでいたのに、ディノが貸している屋根裏の小さいステュディオ(ワンルームマンション)で急に雨漏りが始まったり、もう1件には空き巣が入ったりで、私の心にはなかなか平穏が訪れてくれないのでしたとさ・・。
(本来なら賃貸関連はディノの管轄なのだけど、2つとも日本人の方に貸しているので私も時々通訳として関与しなくてはならないのです。
あぁぁ・・。)
この日記の写真は去年の11月末に撮ったものです。