フランス女性と母乳/ミルク育児(3)
たとえば、セリーヌの場合。
彼女は復職してから職場で母乳を搾り、それを水筒か何かに入れて家に持ち帰り、次の日託児所に赤ちゃんと一緒に託したという。
私も一時期そうしようかと思っていたので(結局勤務時間が短いのでやめたけど)、その話を具体的に教えてもらうとなんと・・・トイレで絞っていたらしい。
なかなか大変そうである。
しかも具体的に考えると搾乳に使う器などはいつも殺菌された状態でないといけない訳で・・・1日に1度だけ職場で絞るならまだしも、もしも2回絞りたかったら、その合間に消毒作業も挟まなくてはならない。
手間も大変だし、仕事には支障が出そうだし、生半可な気持ちでは出来ないことだ。
母乳にこだわっている私だけど、それは出来なかっただろうな・・・。
(まぁ、たぶんセリーヌもフランス式に3ヶ月目くらいまでしか母乳育児を続けなかったのではないかと思うけれど。)
ま、日本でももし職場で母乳を搾るとしたらやはりその場所にあてられるのはトイレしか無い気がするけれど・・・日本ではまず、妊娠・出産を機に退職する人が大半だから、あまり関係ない話かな。
妊娠しても出産しても、仕事を続けるのがまるで当然の様になっているフランス。
妊娠中は仕事時間を短縮してもらえたり(1日4時間勤務の私の場合、1日10分だったけど・・・それでも無いよりマシ)、妊娠後期の有給の産休も取るのが当然だし、日本とは比べ物にならないほど、仕事を続けやすい環境だ。
しかも余談だけど、私が読んでいたマタニティ本によると妊娠中の女性はいつでも好きな時に即退職する事ができるらしい。
雇用側はどんなにダメな社員でもクビにするのが大変なほど、労働者サイドは法律によって厚く保護されているというのに、この国の法は妊婦さんにとても甘いのだなと驚いた。
だけど意外なことに、フランスの産休は結構短い。
第一子の場合は確か、出産(予定日)前の6週間と出産後の10週間だ。
10週間しか休めないのでは、日本人からしたら短いとしか思えない三ヶ月の完全母乳育児すら、ままならない。
もちろんアニエスの様に出産後1年間の育児休暇を取るという手もあるけれどさすがにこれは無給なんだろうし(私の場合条件を満たしておらずこの休暇を取る権利がなかったので実態は知りません)、誰もが取れるものではないんだろうなぁ。
最近子どもを産んだナディーヌという子は、自分が妊娠したばかりの頃に、言っていた。
「CAFに母乳育児をしていると相談すれば、産休を延長する事ができるのよ」
・・・聞いたことないんだけど、本当かなぁ?
でも最近になって彼女が休暇を三ヶ月伸ばしたと聞いたので、もしかしたらそういう制度が本当にあるのかもしれない。
またもや出勤前にバタバタ書きましたが・・・・まとまらないのであと一回ぐらい続けますね。最近疲れすぎて早起きができないのですが、応援していただけると嬉しいです。